人工血液とは何なのか!?

人工血液とは何なのか!?

ここ最近、献血のポスターに「宇崎ちゃん」とされるアニメのキャラクターが採用され、「セクハラではないのか!」という、論争が巻き起こった事は記憶に新しいですね。

驚くことに、ここ最近、献血をする人が減少し、血液が不足しており、赤十字側は、献血してもらえる人を募ることに、頭を悩ませているそうです。

論争になったポスターも、苦肉の策だったという事でしょうね。

日本については、少子化が加速しており、将来的により一層、献血する人については、減少することが考えられます。

この状態では、いずれ、血が不足し、輸血ができなくて、死に至るというような事が出てくる可能性があります。

そのような中で、日本が人工血液の動物実験に成功した。とされる一報が流れたのです。

何だかSF映画のような話ですが、人工血液とは果たしてどのようなものなんでしょうか?
 

人工血液とは?

 
それでは、人工血液というのは、どういうものなのかを見ていきたいと思います。

人工血液は読んで字の如くに、「人の手から作られる血液」になります。

一般的に「輸血」いうのは、第三者の血液を貰って行ないます。

人は血液を失ってしまうと、血小板においての、傷口をふさぐ作用と、赤血球においての酸素を運ぶ作用消失することから死に至ってしまいます。

そのような事態を、阻止するというのが輸血になります。

ですが、輸血においては、幾つかの問題点が存在します。

まず、第一に長期保存をする事ができないいう点です。

輸血用の血液というのは、血小板は振動させつつ、4日程、赤血球については、低温で20日くらいしか保存する事ができません。

これに伴い、常日頃から輸血することにより、いかなる時でも、かなりの血液をストックしておくことが求められます。

血液型が合わないと輸血をする事が不可能な事も、大きな問題点になります。

一例として、珍しい血液型の人が突然の事故によって、多くの血液が必要になった際、輸血する事ができる血液がないおそれもあります。

安全性においても、問題があるのです。

その中には、アレルギー発熱とされる、軽い副作用だけに限らず、血液型は適合ながらも、微妙な違いによって、不適合状態を生じるなんて事など、生死にかかわるものもあります。

そのような問題点を解消ができるよう、人工血液の研究というのは、1960年代前後から世界中で促進されたのです。

1970年代終わりには、パーフルオロカーボン乳剤というのが、代替血液ということで関心を集めましたが、酸素や二酸化炭素を運ぶとされる役割については、ある程度まで、果たせるものの、血液、トータルの役割を肩代わりできるものではないという、安全性にも問題を抱えていたのです。

1980年代においては、ヘモグロビンによる、人工血液の研究が促進されたのですが、副作用等といった問題を解消されず、実用化においては、至らなかったのです。

それ以降も、いろいろな人工血液の研究が実施されていたのですが、現在においても、実用化された人工血液はないのです。
 

人工血液は何に必要なのか?

 
日本においては、少子高齢化といった影響により、2027年になると、年間約100万人くらいの輸血用血液が不足すると考えられているのです。

日本の輸血のシステムはずいぶん優秀で、現在輸血を要する状況に際し「輸血することができない」という事態はまったく起こることはありません。

ですが2027年においては、輸血出来ない事から、亡くなる人が、年間100万人以上も出るかも知れません。

このことは、極めて怖いことではないでしょうか。

しかも、献血で集まった血液というのは、余ったからということで、長期間の保存を行なうことはできないのです。

その理由は、赤血球が変質したりとか、細菌が繁殖したりしてしまうかもしれないためです。

まして、日本については、自然災害が盛んに起こる国となります。

仮に自然災害で多くの血液が要される状況になった時、血液が不足する事はかなり考えられます。

そしてさっきも、ご説明したように、輸血そのものにも問題点があるのです。

こうした色々な問題から克服することを考えて、安全で大量に確保出来る人工血液を必要としているのです。
 

日本が作った人工血液!

 
そんな中、2019年に防衛医大らの研究チーム人工血液を製作し、動物実験においても成功したというニュースが世界をにぎわせたのです。

人工血液の研究については、従来より、日本が世界を先導しており、2018年には中央大学とJAXAが、猫用の人工血液「ヘモアクト」の開発を実現していたのです。

日本については、少子高齢化であったり、自然災害などにおいて、人工血液の必要性が国外よりも高い事も影響しているかも知れませんね。

防衛医大等の、研究チームの作り出した人工血液というのは、人工の血小板と赤血球を、おのおのの細胞膜の成分リポソームで作成した袋につめ、血液の重要な役割である酸素運搬、止血の役割を遂行できるようにしたとのことです。

この血液を多量に出血したウナギに試したところ、一般的な輸血と同様の10羽中6羽が助かり、副作用もありませんでした。

人工血液については、「後は臨床実験を成功させるのみ。」というポイントまできております。

全くもって小説あるいは映画の話みたいですが、紛れもなく現実世界の話になります。
 

人工血液の利点

 
この日本で作り出された人工血液においては、「1年以上も常温で保存が出来る」「血液型は関係なしに使うことが出来る。」「ウィルス感染のリスクがない」等かなりの利点があるわけです。

仮に実用化されると、事故現場で、すばやく輸血が出来ることから、今まで救えなかった命も救えることも可能になるというのです。

離島の医療等においても、実効性があることも考えられます。

また人工血液というのは、心不全あるいは脳梗塞の治療等、輸血だけに限らず、広範囲に活用できると期待されているのです。

人間だけじゃなく、動物医療の現場においても、大きな期待を集めています。

血液を輸血に依存することが、不要になるため、災害時等、一度のかなりの血液が要される事態にも対応することができるでしょう。
 

人工血液 今後の課題

 
人工血液の実用化においては、今まで、費用安全性血小板あるいは血漿の供給等の問題を有していました。

それから、現在使われている代替血液の場合には、血液を量的に補填する事はできたとしても、血液に代わりなり得るものじゃありませんでした。

ですが、この度、作り出された人工血液が人間であるとしても適応可能だった場合、血液の役割を果たすことができることから、残る課題については、費用だけとなりそうです。

現時点では、500mlの人工血液を作るためには、およそ30万円くらい、掛かってくるので、この部分をクリアする事が、実用化に及ぶ大きな課題になります。

ですが言い換えれば、実用化に向けての障壁は、費用だけという事になります。

人工血液の実用化至るまで、もう少しのところまで来ているとも言えるでしょうね。
 

人工血液は世界を救う可能性

 
日本が人工血液を作り出したというニュースというのは、全世界の人々を驚愕させ、かなりの意見がSNS等を、にぎわせたのです。

中には、「人工血液を使うことによって、全世界の何百万人とされる命が救われるのではないか」「日本人はすごい」等の、絶賛する声が相次ぐ中、「中国製が生ずると心配」「倫理的に問題がないのか?」というような懸念の声もあったのです。

当然、これから実用化するとなったら、費用だけに限らずクリアしなければならない問題は出てくるかも知れない。

ですが、人工血液が世紀の大発明ですから、全世界の人々の命を救うあり得る事は、紛れも無い事実だと言えます。

何と言っても、日本のように、輸血用の血液の不十分さが考えられる国や、輸血の設備が整っていない、後進国等にしたら、救世主となり得ますよね。

今まで、できないはずだった人工血液の実用化。

けれど、その実現については、目前まで迫ってきつつあります。

さらにその夢を叶えたというのが、日本であるということは、すごく誇らしいことですよね。

この度、作り出された人工血液については、2020年に臨床実験をする予定なのだとのことです。

臨床実験に成功したら、ついに実用化されることを意味します。

多くの人々の命を救うかも知れない人工血液。

これから先を注視していきたいですよね。