宇宙マイクロ波背景放射とは!?

宇宙マイクロ波背景放射とは!?

宇宙というのは、約138億年前に、ビッグバンとされる現象から誕生したというような説が、現代においては何にも増して有力になります。

ですが、誕生の瞬間を見た人はいないことから、このことが、正しいかそうでないかは、いろいろな証拠を集めて推察するしかないのです。

このビッグバンとされる現象が起きた証拠のひとつに、「宇宙マイクロ波背景放射」というのがあるのです。

実のところ、この宇宙マイクロ波背景放射というのは、宇宙論全体からしても重要なものです。

本日は、そのような宇宙論に必要不可欠の「宇宙マイクロ波背景放射」を紹介したいと思います。
 

宇宙マイクロ波背景放射とは?

 
宇宙論が好きだという人は、「宇宙マイクロ波背景放射」とされる言葉を聞き及んだことがあるかもしれないですね。

宇宙マイクロ波背景放射というのは、宇宙最古の光だとのことです。

この光については、宇宙が依然として小さかった宇宙誕生から38万年後のくらいに、宇宙全体に満ちていた光だと考えられているようです。

その小さかった宇宙というのは、膨張して現在までに1100倍もの大きさになったのです。

このことから、光の波長も1100倍になって、電磁波に変わります。

この電磁波が電波ということで、地球上で観測されることになります。
 

宇宙マイクロ波背景放射はどのように発見されたの?

 
それでは、宇宙マイクロ波背景放射というのは、いつ頃、どういうふうに発見されたのだろうか?

宇宙マイクロ波背景放射については、1965年にアメリカの2人の研究者が発見したのです。

ですが、この発見というのは、偶然によるものだったそうです。

彼らは、電波を通じて、天体観測をしていた時、観測用の検出器からのノイズに困っていたようです。

けれど、後にそれがノイズじゃなく、宇宙の奥深くからやってきた信号、宇宙マイクロ波背景放射だという事を突き止めました。

彼らはこの功績がたたえられ、1978年にノーベル物理学賞を受賞したのです。

宇宙マイクロ波背景放射の発見が、どれほど、すごいことを意味するのかが分かりますね。
 

宇宙の始まりがわかる?

 
それじゃ、宇宙マイクロ波背景放射の発見というのは、どういうわけで、それほど「すごい!」と言うのでしょうか?

宇宙約138億年前に誕生したとのことです。

このころの宇宙については、プラズマ状態なので、光が物質に邪魔されて真っ直ぐ進んでいなかったのです。

そんな理由から、このころの、光を見ることは不可能です。

それ以後、宇宙が膨張することによって、温度や密度が下降し、プラズマ状態は解消され、光の進路を妨げるものはなくなったのです。

これを、曇った天気が急に晴れ上がる状態に見立て、「宇宙の晴れ上がり」と言われています。

このことより、光は真っ直ぐに進めるようになりました。

まさにそれが、宇宙が始まって38万年後のこととなります。

このころの宇宙から到来していると考えられるのが、宇宙マイクロ波背景放射のようです。

宇宙の長い歴史からしたら、宇宙誕生から38万年後なんて、まだまだ宇宙が赤ちゃんだった頃と言えるでしょう。

そんな理由から、この宇宙マイクロ波背景放射を調べることによって、宇宙の始まりの事等が解かるのではないかと、期待が寄せられています。
 

ビッグバンの証拠!?

 
現在は、宇宙については、ビッグバンから誕生したとされる、「ビッグバン理論」というのは、一番ポピュラーな説ではありますが、宇宙マイクロ波背景放射が発見される以前は、ビッグバン理論については、まるっきり認められないマイナーな説だったのです。

ビッグバン理論が唱えられていた際、この説が正しければ宇宙マイクロ波背景放射があるだろうと予測はしていたものの、観測はなされてなかった事が一因になります。

ですが、宇宙マイクロ波背景放射の発見から、瞬く間に、ビッグバン宇宙論は有力視されるようになりました。

ビッグバン理論においては、宇宙は熱い火の玉っぽい状態から始まって、そこのところは光があふれかえっていたと考えられます。

この光が宇宙マイクロ波背景放射だとしたなら、スムーズに説明できるのだとのことです。

宇宙マイクロ波背景放射については、ビッグバンの名残と考えられなくはないのです。

ちなみにこの宇宙マイクロ波背景放射については、テレビの電磁等に影響がでる事がありますので、アナログテレビの砂嵐の内の数%はこの影響を受けているそうです。

テレビの砂嵐宇宙からの電波が混ざっていることも考えられると思うと、ずーっと見ていたくなりますよね。
 

ゴールドスポットは平行宇宙の証拠!?

 
宇宙マイクロ波背景放射については、送られてくる方向より、温度が違う事が分かっています。

このことは、宇宙の密度等が場所により、異なってくるからです。

これを温度のゆらぎといいます。

この温度のゆらぎの性質については、初期段階の宇宙がどういう状態であったかを表す有力なカギであると考えられます。

そしてこの温度のゆらぎを、表す地図が、WMAPというものになります。

この地図を解析したのですが..「コールドスポット」と言われる、他の場所と比べて明らかに、温度の低い場所がある事がわかったのです。

温度のゆらぎでは温度の差については、ごく僅かだとされていたことから、これは異常な領域だと言えそうです。

このコールドスポットの要因として、「スーパーボイド説」、「位相欠陥説」等、色んな説が唱えられていて、それらの一つに「平行宇宙の痕跡説」と言われるものがあるようです。

この説では、コールドスポットというのは、私達の宇宙と他の宇宙が衝突した証拠なのでは?と言うのです。

イギリスの大学のトム・シャンクス教授については、「宇宙同士が衝突した際に、空間から多くの物質だけじゃなく銀河も無くなり、そこのところがコールドスポットになったのでは?」と述べています。

並行宇宙というのはSFの中に存在する話ですが、最近になって、この説を一押しする専門家も少なくありません。

ひょっとしたら、コールドスポットの研究が進むことから、平行宇宙の存在が解き明かされる日が来るかも知れないのです。

現在では、主力となっているビッグバン理論については、宇宙マイクロ波背景放射の発見以前までは、重視されていなかったのです。

もしかすると「トンデモ論」と指摘されていたかも知れませんね。

現在では「トンデモ論」だとイメージされている宇宙論においても、将来において「実は正しかった」とわかるものが出てくるかも知れません。

未来においてもどのような新しい事実が解るのか、宇宙のニュースから目を離すことができませんね。