この頃、人類を火星へ移住しようとするような動きが、話題になっています。
リアルに、スペースX社の創設者イーロン・マスク氏においても「2060年代に至るまでに100万人を火星に移住させる」..表明しているのです。
その他にも、世界には意欲的に、火星に移住するための研究を展開している企業あるいは機関が多く存在しています。
ですが、それについては簡単なことではありません。
火星の環境というのは・・・「平均気温が-43℃ですごく寒い」「空気中の二酸化炭素の比率が96%で酸素はないのと同じ」「火星の表面に水がない」..等々厳しい条件になります。
ササッと、移住することはできないはずです。
ですが、古代の火星については、地球と一緒のような環境で、液体の水があったというのです。
このことは果たして、どういう事なのでしょうか?
早速、古代の火星環境を中心に紹介させて頂きます!
太陽系に水は存在しない
現在のところ、太陽系の惑星がある中より、液体の水を有しているというのは、唯一無二、地球だけだとされています。
それ以外の天体については、水があったとしても、氷や水蒸気となっていることが大半を占め、地球みたいな液体の水ではありません。
この一つの理由として、地球がハビタブルゾーンに属している事が挙げられるのです。
ハビタブルゾーンというのは、太陽からの位置が、ちょうどよく、水が凍結しないで、さらには、蒸発しない表面温度をキープすることが可能な場所の事をいうのです。
現時点での太陽系のハビタブルゾーンというのは、外側は火星の公転軌道近辺、内側は地球の公転軌道のやや内側近辺になるのです。
太陽からの位置からいうと、1億3500万㎞~2億2500万㎞の間になります。
地球は太陽からの位置が約1億5000万㎞なことから、ハビタブルゾーン内におさまりますよね。
火星については、太陽からの位置が約2億2790万㎞なことから、ハビタブルゾーンからカツカツ外れているとのことです。
現在においては太陽系でこのハビタブルゾーン内に位置しているというのは地球だけになります。
ですが火星においては、昔、水があったと考えられています。
これについては、どういうことなのでしょうか?
火星環境は、45億年前は水の惑星だった
火星に水があった事は、兼ねてより火星探査機の調査結果などから想定されていたのです。
2003年に火星を回る軌道に投入した、NASAの探査車「ローバー」と「オポチュニティ」というのは、水が存在したという証拠を続けて探し出しました。
それから2015年、NASAは最終的に、火星に水があった事を明らかにし、サイエンス誌に表明したのです。
それによりますと、火星にある水分子を分析して、45億年程前に、火星にたくさんの水があった事を突き止めたとのことです。
驚く事に、その水については、火星の地表の20%の大きさで、深さは地中海程度も存在していたとのことです。
これほどの大きさなら、火星に海が存在していたとしても、過言ではないですね。
ですが、NASAは発表の中において、「貯水池」とされる表現をしているのです。
これだけ、たくさん多くの水があったとしたら、火星に生物が居た、もしくは現在も居る傾向が高くなってくるのです。
ですが、これだけ、たくさんの水がどうして、消失してしまったのだろうか、謎となっていたのです。
火星の〇〇で水を発見
ところが2018年、いよいよ火星で液体の水が発見されました。
この水につきましては、欧州宇宙機関(ESA)の「マーズ・エクスプレス」により発見されたのです。
幅については、約20㎞くらいあるのではないかとされています。
この水については、火星の南極の地下で発見されたのです。
詳細な事は、現在のところ、調査中なのですが、これにより、なおのこと、火星に生物が存在する傾向が強くなったかも知れないのです。
期待に関しては、高まりますよね。
なお木星の衛星エウロパについては、表面を厚い氷で覆われているのですが、その下には液体の水があると言われていて、生命の存在も期待されているのです。
太陽系で液体の水があるのは、地球のみと、想定されていましたが、探してみると、ほかにも水がある星があるかも知れませんね。
地球外生命体の存在
それでは、火星に地球外生命体が居るの確率はどれほどあるのだろうか?
以前に、火星から落ちてきた、隕石を電子顕微鏡で観察してみると、原始的な微生物のバクテリアがかった構造が含んでいた事がわかったのです。
要するに、いずれにしても、火星においては、何がしかの生物が居そうですよね?
生命の存在においては、3つの前提条件を有しているそうです。
液体の水、ミネラルの摂取、生命の種になります。
この中の、液体の水とミネラルについては、今回発見された水で十分だと断言できます。
残る生命の種さえあったとしたら、火星においては、十分生命が居る可能性が高いという事になります。
とは言っても、専門家の中には、水がある場所というのは、-10℃~-30度くらいだと考えられていて、この環境で水が凍らずにあるというのは、塩分濃度が、すごく高いことが有り得ることから、生物のことを考えれば、ずいぶん過酷な環境である。と論ずる方もいます。
そうだとしても「もしかすると」と期待してしまいそうですよね。
火星の液体の水があったなんて感動ですよね。
現在のところ、火星においては、地球外生命体の存在と同時に、この水のくわしい調査も進めているそうです。
将来において、どのような事が分かるのかワクワクしますよね。