遺跡というと、どのようなものを、思い描くのでしょうか?
「モノンジョダロ」でしょうか?
「ピラミッド」でしょうか?
実のところ、最近になって、歴史を覆すのではないかという遺跡が世界遺産に認定されたのです。
それについては、トルコにおける「ギョベクリテペ」とされる遺跡になります。
この遺跡においては、たくさんの謎が残されていて、全貌は依然として解き明かされていないのです。
本日は、そんな謎の多い、遺跡ギョベクリテペを紹介したいと思います。
最古の古代文明
ギョベクリテペ遺跡というのは、トルコ南東部の都市シャンウルファの丘の上にあるのです。
その存在については、1950年代半ば頃には知られていたようです。
ですが、本格的な発掘が開始されたのは、1994年、ドイツの考古学者、クラウス・シュミット氏によります。
シュミット氏が発掘を進めると、不思議な構造物が出土したのです。
シュミットはこれを、「神殿なのではないか?」と考えたのです。
そうして、この遺跡は驚く事に、判定の結果として、1万6000年前のものと分かったのです。
エジプトのピラミッドが7000年前に造られたと考えられていることから、それより輪をかけて古い遺跡だということです。
かつては、最も古い文明というのは、メソポタミア文明だと考えられていましたが、この遺跡の発掘によって、より一層、古い文明が存在した可能性が出てきたことになります。
そしてこういった遺跡については、2018年に世界遺産にも認定されたのです。
たくさんの興味深い謎と共に、将来的に、より一層、注目度が増すかもしれないですね。
歴史を覆す大発見
この遺跡については、依然として、全体の数パーセントのみしか、発掘がされておらず、全貌の解明としては、50年以上掛かるだろうとも言われているそうです。
ですが、その程度しか、発掘がされていないにも関わらず、現在に至るまでの、歴史の定説を覆すかのような大発見があったのです。
まさにそれが「この遺跡が神殿かも知れない」という事実になります。
「これがどうして歴史を覆すことになるの?」と思いも寄らないと思った人もいるかもしれませんね。
特に一つ目に、世界最古の神殿であった、マルタ島の巨石神殿よりも、前に作られていたためだとされます。
この遺跡が間違いなく神殿だったとすれば、世界最古の神殿はギョベクリテペだということです。
ですが、次に紹介する事実については、なお一層、衝撃的になります。
今日に至るまで人類については、農耕によって定住が可能となって、そのため貧富の差が生まれ、階級と権力、宗教が生まれたのであると考えられていました。
言ってみれば、農耕文明の後に、宗教が発生したと考えられていました。
ですが、この神殿の周りには、人が定住した跡が存在しないのです。
このことは当時、人々が狩猟をしていたことを示します。
農耕文明がスタートするもっと前から、信仰があったということなのです。
これが本当であれば、歴史の考え方を根底から覆す大発見になるのです。
高度な文明が存在した
ギョベクリテペ遺跡については、かなりの謎が隠されているのです。
その中の一つが、世界最古の文明にも関わらず、高度な技術が使われている形跡があるところになります。
「ストーンヘンジ」とされる遺跡の名前を、耳にした事がある人は多いのではないかと思います。
この遺跡においても、当時の技術で、どうしてこうした、大きな石を手掛ける事ができたのだろうかと、疑念をもたれているのです。
ですがこのギョベクリテペ遺跡というのは、それよりか、更に5000年以上前に造られていて、輪をかけて高度な技術を使っていた形跡があります。
どうしてこのような昔に高度な技術があったのだろうか、謎は深まるほかありません。
彗星との衝突
発見した遺跡の柱においては、13000年前に彗星の破片が地球に衝突した様子が画かれていた事がわかったのです。
それから、この出来事が、ミニ氷河期に繋がったと考えられるのです。
このことより、専門家の中に、「この遺跡は神殿ではなくて、天文台みたいなものでは?」と考える人もいるとのことです。
天変地異に対処できるようにすることから、天文台の設置を行い、星の観測をしていたのではないか?と言うのです。
いずれにしても、謎が数多く残されている事には違いありません。
それらの他にも不可解な事に、この遺跡については、大昔のものにも関係なく、奇跡といって良いほど、損壊を受けていないとの事です。
そのうえで、どうしてなのか、手間暇かけて、土に埋めた痕跡もあるというのです。
どうして、そのような事をしたのでしょうか?
興味を惹かれますよね。
これほどまでに、とんでもない発見が秘められた遺跡であったとしても、どういうわけか知名度の低いギョベクリテペ遺跡。
発掘が依然として、スムーズにいかない点も謎ですよね。
「わざと発掘を遅らせているのでは?」なんて思われる声も上がっているのです。
現在でも、ちょっとしか発掘されていないというのにも関わらず、このくらい大きな発見が見つかったということは、全貌が明確になったらとんでもないことになるかもしれません。
先々の発展に目を離すことができませんね!!