ミステリアスな天体ブラックホール。
このようなブラックホールに関して、明らかになっているわずかな事実においても、誤解している人がほとんどではないでしょうか。
本日はそういう数多くの人が誤解しやすい..ブラックホールについての雑学知識を紹介させて頂きます。
目次
ブラックホールについての誤解①:『自ずと引き寄せられる事はない。』
ブラックホールであれば、ちょっと近づくと、引き寄せられそうな感覚を持つ人が多いのではないかと思います。
ですが、現実的にはそうじゃなく、ブラックホールに自ずと引き寄せられるということにはなりません。
無論のこと自ら、ブラックホールのすぐ近くのところまで行き、事象の地平面を超越してしまえば、即座に引き寄せられてしまいますが、事象の地平面はさほど大きなわけではなく、通常の大きさのブラックホールだったら、ほんの僅か30㎞くらいしかないとのことです。
余程、的を絞って、ブラックホールに近づかない限りは、引き寄せられる事はないようですね。
ブラックホールについての誤解②:『アインシュタインがブラックホールを見つけた?』
みなさんは、ブラックホールを、誰が見つけたのかご存知ですか?
「アインシュタインが見つけた」と思う人もかなりいるのではないでしょうか?
ですが、アインシュタインは、重力方程式を考案し、「ブラックホールと考えられるものがあるかもしれない」と仮設を立てただけなのです。
されど、この重力方程式というのは、かなり難しく、その解を見い出す人は、おいそれとは現れませんでした。
そうした中、この方程式を解き明かしたというのが、カール・シュヴァルツシルトになります。
シュヴァルツシルトについては、この方程式を解くことによって、天体をどれほど圧縮するとブラックホールが作り出されるのかを示したのです。
ですが、「計算上の産物にすぎない」と、その存在については、おいそれとは認められませんでした。
現実の上での、ブラックホールのようなものが発見したのは、1971年だということです。
ですが、その姿を直接的に見る事はまるで、できないのでいたのです。
これについてはそうですよね。
ブラックホールというのは、光を放出していませんから。
されど2019年、ようやく悲願だったブラックホールの撮影を成し遂げたのです。
このニュースに驚かされた人もいたのではないでしょうか?
どのタイミングで「ブラックホール発見!」と言うかは異なる意見が出るところかもしれないが、少なくても「アインシュタインとは違う」というのは言えるかもしれないですね。
ブラックホールについての誤解③:『ブラックホールの初観測は2019年じゃない?』
2019年、ブラックホールの姿をついに捉えたとして、世界中が湧いたわけですが、ブラックホールの観測そのものはこれまでより前に成功していたのです。
初めてブラックホールを観測したというのは、1918年だったとの事です。
ですが、その当時は、まさにそれが、ブラックホールというふうには、誰一人として分かっていませんでした。
それこそがブラックホールだ!と認識した上での、観測を成し遂げたというのは、さっきも紹介したように、1971年のことだったのです。
けれど、この時は、その姿をダイレクトに、捉えたというわけではなく、間接的にその存在を確認しただけだと言えます。
ですが、2019年においては、ブラックホールの姿をダイレクトに確認して、撮影を成し遂げたことによって「スゴイ!」と盛り上がりました。
ブラックホールについての誤解④:『ブラックホールは穴ではない?』
「ブラックホール」とされる名称や、近づくものを吸い込むといった特性であるとかから、「ブラックホールは穴だ」と感じている人がほとんどなのではないでしょうか?
ですが、ブラックホールというのは、恒星の死後の姿であって、重力の、あり得ないくらい大きな天体になります。
天体ということなので、穴じゃありません。
穴に引き寄せられる、とされるイメージとは違って、天体に落ちていってしまい、その天体に降り立ってしまったら、再びそこから離れる事が出来ないというイメージなのだそうです。
ブラックホールについての誤解⑤:『ブラックホールはたくさんある』
ブラックホールというのは、異質な天体とされるイメージが強いことから、「希少な存在なんじゃ?」と考えている人もいらっしゃるようですね。
ですが、ブラックホールについては、重力のでっかい恒星の死後の姿ですので、重たい恒星の数だけあるといえます。
銀河の中心においては、超新星爆発後にブラックホールになるほどの、スケールの大きい重力の天体がほぼ存在すると推測されます。
そうなると、観測可能な範囲内だけであっても、1000億個以上はブラックホールが存在すると考えられるとのことです。
ブラックホールについては、予想外にありきたりな天体なのでしょうね。
「誤解していた!」こともあったのではありませんか?
ブラックホールというのは、現実の上で近づき、観測するということが不可能ですし、光を発していないため、直接観測するのもかなり困難な天体になります。
これに伴って、謎も多数残っているのです。
ですが、謎が多い故に、私たちはブラックホールに魅力を感じ続けるのかも知れませんね。