「宇宙は現在から、136億年前くらい前に、ビッグバンで誕生した」とされる説が有力になります。
それでは、宇宙の終焉とはどのようになるのでしょうか?
深く考えずに宇宙は、ずっと存在し続けると感じている人も、かなりいるのではないか?
ですが、専門家の中では、宇宙の終焉においては、最短で500億年後に訪れるなんて言われているようです。
本日は現在、専門家の中で述べられている、5つの宇宙の終焉の仮設を紹介したいと思います。
目次
宇宙の終焉の仮設:宇宙膨張の先に待ち受ける終焉①「ビッグチル」
宇宙というのは、現在でも、猛烈な速度で膨張をし続けていると定義されています。
この膨張がいつまでも続いたとすれば、宇宙終焉については、2つの仮設が想定されます。
一つは宇宙のエネルギーが消えて無くなる「ビッグチル」になります。
いつまでも、宇宙が膨張を継続すると、銀河と銀河に掛けては、なお一層、広がっていき、宇宙はスペースがありまくる状態になるだろうと考えます。
地球も宇宙において孤立して、冷たい惑星になってしまうでしょう。
ゆくゆく、全ての星は燃え尽き新しい星も生まれることなく、宇宙は星の燃えかすあるいはブラックホールのみの、暗黒の凍てついた世界となってしまうと考えられているわけです。
宇宙の終焉の仮設:宇宙膨張の先に待ち受ける終焉②「ビッグリップ」
もう一つの仮設が「ビッグリップ」というものになります。
宇宙というのは、ダークエネルギーの力で膨張していると考えられます。
このダークエネルギーというのは、時間と共に力を増加させ、いずれ重力を勝る時がやってくると考えられているのです。
その力はもしかすると、原子をつなぎ合わせる力なんかよりも強力になるかも知れないのです。
そうなってしまうと、物質の結合は解かれ、宇宙はバラバラ状態にされてしまうでしょう。
これが「ビッグリップ」になります。
わかりやすく言うと、宇宙が膨張を継続すると、暗黒の冷たい未来かもしくは、バラバラに引き裂かれる未来が待ち受けているということを意味します。
いずれにしても想像すると恐ろしくなりますね。
宇宙の終焉の仮設:宇宙収縮の先に待ち受ける終焉③「ビッグクランチ」
宇宙については、いずれ膨張をやめ、収縮し始めるとする専門家もいるとのことです。
こうした場合、先ほどあったビッグチルとは反対に、星と星の距離は近くなるので宇宙全体の温度も上昇します。
その様、というのは、まったくもって、宇宙の歴史を遡っていくみたいにも見れます。
いずれ、星は高温によって蒸発し、最後には素粒子レベルにまで分解されるでしょう。
そうしてから宇宙については再度、宇宙誕生の頃の小さな点に戻ってしまいます。
この仮設を「ビッグクランチ」と言っています。
専門家の中に、宇宙というのはビッグクランチとビッグバンを繰り返しているのではないか?…と言われる方もいらっしゃるそうです。
言ってみれば、創造と破壊が永遠と繰り返されているということなのです。
いつでも起こり得る終焉の仮設「真空崩壊」
多くの宇宙終焉の仮設が、何百億年とされる、遠い未来の話になります。
ですが、これから語る仮設は、「いつでも起こる可能性がある」ものになります。
これを「真空崩壊」と言います。
「真空」というのは、量子力学等の世界においては、「物質が全く存在しない、あるいは最低限のエネルギーが存在する場の状態」と定義づけられているのです。
そして、真空に近いが真空より大きなエネルギーを持っている場の状態を、「偽の真空」と言います。
宇宙が真空の状態であるのか、偽の真空の状態かについては、依然として明らかになっていません。
例えば、宇宙が偽の真空であった場合、何らかのはずみで真空に変化するかもしれません。
このとき「真空崩壊」とされる現象がもたらされると考えられるのです。
真空崩壊がもたらされると、あっという間に、宇宙全体が崩壊すると考えられています。
さらには、この真空崩壊というのは、いつ、もたらされるのかぜんぜん予想もつかないとのことです。
ただ、この真空崩壊については、場の量子論から導き出された仮設であって、現実の上で起こることとなるかということは、はっきりとしていません。
ですが、万が一起こりうるということなら、宇宙の終焉はあっという間に、そこまでせまっているのかもしれません。
あらゆる星がブラックホールに吸い込まれ闇に包まれる
銀河の中心には、大規模なブラックホールを有しているというような説があります。
それから銀河に存在する、恒星とブラックホールについては、現段階では神業的なバランスによって、吸い込まれることはなく、維持されているのです。
ですが、恒星の軌道というのは、不安定なものとなります。
恒星の軌道がなにかしらの弾みに乱れてしまうと、ブラックホールに近づいてしまって、次から次へとブラックホールに吸い込まれてしまうかもしれません。
それから、いずれ、あらゆる星がブラックホールに吸い込まれ、宇宙全体が真っ暗闇に覆われる可能性もあります。
こうなってしまうと、宇宙はエネルギーを作ることができなくなることから、死んだも同然の姿になってしまうのです。
宇宙終焉の仮設はこれ以外にも数多くあって、どんな終焉がくるかということは明確になっていません。
多くの専門家が述べる仮設は、数百億年後のことではありますが、仮設によっては、明日崩壊する怖れがあり得るのです。
宇宙の未来だけに限らず、私たち自身の未来さえはっきりしていません。
私たちにできる事は、どのような未来が来たとしても悔いが残らないよう、日々がむしゃらに生きる事くらいであるのかも知れませんね。