人間において、必要不可欠な太陽ではありますが、当然のごとく、すぐそこにあって、予想外にも、その実態に関して、熟知している人というのは、多くはないのではないかと思います。
ですが、これほど、身近な存在の太陽においても、たくさんの謎が隠されています。
太陽コロナが高温となるメカニズムもその1つで、「太陽物理学の謎」だとも言われています。
「燃えてるから高温になるのでは?」と考慮した人もいそうですが、それだけでは説明がつかない現象になるのです。
本日はそういう太陽コロナの謎を紹介したいと思います。
太陽とは?
それでは、太陽はどのような惑星なのか、さらっとおさらいしてしようと思います。
太陽は太陽系の中心にある星になります。
地球から一番近い恒星で、大きさに関しては地球の109倍、表面温度については、6000度、中心温度に関しましては1500万度にもなるそうです。
この太陽、炎を発生させているかのように見えることから、「燃えている」と思われるようですが、燃えているということではありません。
だったらなぜ、太陽は真っ赤に燃えているかのように見えるんでしょうか?
その理由は、太陽で核融合反応が起きているからだと考えられます。
この核融合反応から発生したエネルギーが、熱や光となっています。
見るからに、燃えているように見えるというのに、燃えていないとは、何と言うか驚きますね。
コロナというのは?
太陽をまじまじ確認すると、太陽の外側に白い輪が見えることになります。
これを「コロナ」と言います。
みなさんは皆既日食の画像を見たことはないでしょうか?
その際、太陽の周りに白い輪が浮かび上がります。
それこそがコロナになります。
このコロナの温度に関しては、驚くことに、100万度にも達するのだそうです。
太陽の表面の温度と比べますと、中心の温度よりも高いことになります!
このことは言ってみれば、ストーブの周りがストーブ本体と比べて熱くなるみたいなもんです。
いわば魔法ですよね!
どういうわけで、こういう現象が発生するのか、依然として明確に、はっきりしていないとのことですが、意外ですし、気になってしまいますよね?
これに対し、近頃では、「磁場が影響しているのではないか?」という説が有力とのことです。
これは磁場が強いポイントのコロナの温度が、格段に高温となっているため明らかになりました。
磁場がコロナにエネルギーを伝えているかもしれないのです。
だとしたら、伝えられたエネルギーというのは、どういうふうに熱を生じさせているのでしょうか?
このポイントは今の段階で、2つの説がささやかれているのです。
ナノフレア加熱説
一つ目は、「ナノフレア加熱説」というものになります。
フレアというのは、太陽の黒点すぐ近くで発生する爆発現象ということです。
黒点が多くある程、太陽の活動がアクティブな事を表し、フレアもたくさんあるようになると考えられます。
このフレアというのは、磁場のエネルギーを熱エネルギーにすることを可能にすると指摘されています。
ですが、通常、確認されるフレアのみでは、コロナがあそこまで高温な事の説明にはならないのです。
これに伴い、現時点での観測機器においては、確認できない程度の小さなフレアが生じているのでは?と考えられるのです。
確かめられている大きなフレアと確かめる事ができない、小さなフレアのエネルギーを合計すると、コロナが高温な事の説明ができるとされる考え方になります。
波動加熱説
二つ目の有力な説というのが、「波動加熱説」というものになります。
太陽の表面というのは、プラズマ対流とさせるものが生じていて、それにより磁力線が揺り動かされ「アルベーン波」とされるものが生じるとされています。
このアルベーン波というのは、日本の太陽観測衛星「ひので」により存在が確認されているのです。
このアルベーン波が磁力線を伝わって、その波のエネルギーを熱エネルギーに変えることにより、コロナを加熱しているというような考え方になります。
ですが、このアルベーン波というのは、熱エネルギーに変わりづらいと考えられるのでは?と懸念されていたのです。
しかしながら、ひのでとアメリカの太陽観測衛星アイリスとの合同の観測によっては、アルベーン波がコロナで熱エネルギーに変わってしまうところが、ついに確認されました。
このことから、現段階では、「波動加熱説」が一歩先行しているとのことです。
宇宙だけではなく、わたしたちの近くの太陽にすら、明らかになっていない謎があるというのは驚きですね。
皆さんの周囲には、解き明かされていない謎がまだまだいっぱいあります。
どんな謎があるかを知るだけであっても、どういうわけかワクワクしてきますよね。
現段階で、謎となっていることも、将来的に解き明かされる日がやって来るんでしょうか。
どういう謎があるかを探りながら、謎が解き明かされる日を楽しみにしましょう。