最近、リチウムイオン電池の製造に尽力した吉野彰氏のノーベル化学賞受賞に、日本国内が歓喜の渦に巻き込まれていました。
リチウムイオン電池が発明されていないと、スマホや電気自動車については、制作されなかったとも、考えられています。
このような高水準のリチウムイオン電池ではありますが、実のところいくつものデメリットもあると言われています。
ですが、現在、リチウムイオン電池のデメリットを補うことを可能にする電池の制作に、日本人が努めているとの事です。
それについては果たしてどのような電池なんでしょうか?
本日はそのような「次世代の電池」を紹介したいと思います。
今の段階で主流のリチウムイオン電池。
現在の充電池の主流というのは、吉野氏が開発に尽力した、リチウムイオン電池になります。
リチウムイオン電池のメリットというのは、誰が何と言おうと小っちゃくて高性能なところになります。
リチウムイオン電池のおかげで、スマホだけじゃなく、何から何まで、バッテリーを搭載することが可能になったわけです。
私たちが現在、便利な日々を過ごす事がやれているというのも、リチウムイオン電池のおかげと言い切っても、言い過ぎじゃないかも知れません。
ですが、そのようなリチウムイオン電池においても、弱点がいくつか存在するのだそうです。
果たして、どこに弱点が存在するのでしょうか?
リチウムイオン電池のデメリット
リチウムイオン電池の一番大きな弱点というのは、「レアメタルを使う事」になります。
レアメタルというのは、その名前が示す通り「希少な金属」になります。
リチウムイオン電池においては、コバルトやマンガン、ニッケルであるとかが使用されているのですが、それらがレアメタルとされます。
レアとされるだけあって、レアメタルというのは、膨大に入手できるということではありません。
驚いてしまいますが、地球の地殻成分の0.002%くらいしかないと考えられます。
それから、日本の場合では、全般的に輸入に頼り切っている状況となります。
そのようなレアメタルの大多数は、国の情勢が不安定な南米に眠っているのです。
仮に紛争なんかが引き起こされると、供給されなくなってしまう事も、可能性として考えても良さそうですね。
また、レアメタルは現時点で、リサイクルに関して、体制を構築しているところですが、まだ体制が整備されているわけではないのです。
要するに、レアメタルはかなり希少な金属なのにも関係なしに、もう使わない物はそっくりそのままゴミとされて、処分しているということです。
先行き、いろいろな電子機器の技術が発展するに従って、どんどんリチウムイオン電池の需要は高まることになります。
この状態でいけば、レアメタルの枯渇というのは目に見えていることは明らかですね。
次世代電池
これらの現状を憂い、新型の次世代の電池開発を始動させ、世界から熱い眼差しが向けられる人物が、日本に居るというのです。
まさにそれが、東京理科大学の駒場慎一教授になります。
駒場教授が開発するというのは、ナトリウムを原料とする「ナトリウムイオン電池」だとされます。
ナトリウムイオン電池の主な原料に関しては、どこにでもあるような「ナトリウム」です。
原料のナトリウムについては、地球の海や陸にあります。
それにより、輸入に頼りっ切りのリチウムイオン電池のような原料の憂いを感じることがありません。
またリチウムイオン電池とは違って、低価格で作れることも魅力的です。
ですが、この研究に着手した最初の頃は、大多数の専門家に「無理だからやめろ」と言われたそうです。
そうであっても、駒場教授は断念せず研究を継続し、ようやく実用化まであと一息のところまで、きつつあるのだそうです。
ナトリウムイオン電池の未来
駒場教授は、ナトリウムイオン電池については、いずれは、蓄電所という形で利用できると語っています。
例えば、このことが実現することができれば、災害などのようなトラブルがあった時に役立つことになりますし、火力発電所や原子力発電所等の数を減らす事も可能になるのだそうです。
経費をかけることなく、エコにおいても役立つとは、夢みたいな電池ですよね。
今の段階で、ナトリウムイオン電池の性能というのは、リチウムイオン電池に非常に近よってきているとの事です。
ですが、実用化については、いずれ、より一層、性能を高め、リチウムイオン電池を超えた性能を成就させないといけないとのことです。
例えば、ナトリウムイオン電池が実現することができれば、スマホなど電子機器の価格がこれまで以上に、低価格になることも考えられますし、地球温暖化であったり環境問題の解決にも役立つかも知れないのです。
日本人の研究が、全世界の人に役立っているなんて、言ってみれば、胸を張れる感じがしますね。
リチウムイオン電池の登場で、私たちの生活が変化したことから、ナトリウムイオン電池が実現できたら、これまで以上に私たちの生活は変わってしまうのでしょうか?
そして、現在、ナトリウムイオン電池だけじゃなく、リチウムイオン電池に代わる電池の開発が様々なところでされているのです。
前文で紹介した、駒場教授も、ナトリウムイオン電池ばかりでなく、カリウムイオン電池の研究においても、着手しているのです。
将来において、リチウムイオン電池に代わる電池は出現するんでしょうか?
みなさんは、どのような電池が出現してほしいと思いますか?
将来において、どのような新技術が誕生するのでしょうか、ワクワクしますね。