EMドライブとは実現不可能なのか?

EMドライブとは実現不可能なのか?

私たちが好きだという宇宙の謎の解明や、周囲の色々な仕組みに直結する物理の法則。

例えば、この物理の法則が成り立たないものが発見されたとしたら・・・。

色々な仕組みを一から見直さないとならず、大きい混乱が生じる事は回避できません。

ですが、そんな物理の法則を打ち破るかのような発見というのは、現在に至るまでいくつかされているのです。

一例として、ブラックホールの中央にある特異点というのは、物理の法則が成り立たないとされていますし、専門家のなかには「現時点の物理の法則そのものが間違っているのではないか?」と疑っている人もいるとのことです。

そんな物理の法則をひっくり返すものの一つに「EMドライブ」というのがあるのです。

このエンジンに関しては、燃料を必要とせず、推進力を生じさせる事が可能で、そのシステムが物理学的に「100パーセントあり得ない」ものなのだそうです。

EMドライブというのは、本当にあるのでしょうか?

または、単なる都市伝説的なものなのでしょうか?

EMドライブ実現可能なのか不可能なのかも含めて紹介したいと思います。
 

EMドライブとは?

 
最初にEMドライブがどういうものなのか、シンプルに説明しましょう。

EMドライブというのは、イギリスの航空宇宙エンジニアとされるロジャー・ショーヤー氏が考案した、燃料を使用しない新しいロケットの推進システムになります。

燃料を使用するエンジンで推進するのとは違って、「電磁駆動」とされる新しい手法でロケットの推進力を引き起こすことになるのです。

例えば、現実の上でこのシステムが実現できたら、「燃料なしで無限にエンジンを動かすことができる」こととなるのです。

ですが、このエンジンについては、「実現不可能だし、都市伝説的なものだ!」と、かなりの専門家から一蹴されていたのです。

専門家に「不可能!」と一蹴されるというのは、このEMドライブの仕組みが、物理の法則に反したためだとされます。
 

EMドライブの物理法則に反した仕組み

 
原則的にロケットというのは、燃料を燃やして、それにより生じた高温のガスを噴射させることによって、推力を取得して前に進むのです。

要するに、ロケットを飛ばすようにする為には、重たいエンジンとたくさんの燃料、燃料を燃やすことに必要な酸素を積むことになるのです。

ですが、ロジャーが構想したEMドライブというのは、燃料も既存のようなエンジンも不必要といいます。

このエンジンの開発に着手している、NASAの先端推進物理学研究所、「イーグルワークス」によれば、EMドライブについては、円錐型の密閉された容器がある中より、電磁エネルギーを反射することによって推力を得る仕組みなのであるそうです。

このことは車に置き換えると、「エンジンが無いというのに、車の中の人が車の壁を押しつけると、どういうわけか車が前に進む」のと一緒であるといいます。

「このようなことある筈がない!」と一般的には考えますよね?

ちなみにこの仕組みを考えた張本人のロジャーでさえも、「原理はハッキリわからない」と言うのです。

自身で発明しておきながら、「原理がハッキリしない」などと、では、一体、どうしてこのような仕組みを思い描いたというのでしょうか?

謎でいっぱいのEMドライブだと思いますが、いろいろな実験によって、この仕組みにより、力が生み出されている事は、嘘偽りのない事実になります。

現時点では、この原理を説明する理論としては、候補に挙がっているというのが、量子力学のボーム解釈やウンルー軸射などが挙げられます。

ですが、いずれにせよこのエンジンの仕組みというのは、物理の法則の一つ質量保存の法則に反しているので、かなりの専門家に「論外だ」とされているのです。

しかしながら、もしこのエンジンが実現可能ならば、宇宙開発においてすごく画期的なとのことです。
 

EMドライブが必要とされている理由は?

 
EMドライブ具現化に向けての、NASAのイーグルワークスにおいては実験を繰り返してきたのです。

だったら、なぜ原理もあまり分からないエンジンの開発に、NASAはこれ程まで積極的になっているのでしょうか?

さっきも紹介させてもらったように、今までのロケットエンジンにおいては、大量の燃料が不可欠で、その重量というのは、何トンにもなってくるのです。

EMドライブのイメージ
「EMドライブ」の原理。構造は?☆どんな理論なのか?「EMドライブ」というのは、2000年にイギリス航空宇宙エンジニアの「ロジャー・ショーヤー氏」が提唱した新たなる宇宙船の推進システムのことをいい、既存ロケットエンジンといった推進方法ではなく「電磁駆動」を駆使して、密閉された円錐状のコーン型容器においてマイクロ波を反射作用させる手段で、噴射剤はなしで宇宙船に推力を生じさせるというものになります。...

ですが、EMドライブが具現化すると、燃料が不必要で、軽量化が可能なのです。

このことが実現されれば、「月まで4時間くらいで行けるようになります。」

「宇宙に行けるトータルコストが安くてすむ」とか、色々なメリットが得られるとのことです。

どう考えても、月まで4時間というのは、「このエンジンの開発ができて、より一層、進化が進めば」とされる条件付きではあったりしますが、そうであってもすごく革新的な事は明らかですよね。
 

EMドライブは実現不可能?それとも可能?

 
それでは、EMドライブというのは、現実の上で実現可能なのでしょうか?

それとも実現不可能なのでしょうか?

かなりの専門家については、これに関して、懐疑的だとされています。

どうしてかと言うと、上記で述べた通り、「物理法則に反するため」になります。

ですが、国々の実験などによって、EMドライブ推力を生じさせる事は実証されています。

また、2016年においては、NASAが、EMドライブに関して、「実現可能だ」とされる、公式な論文を発表し、話題となったのです。

ただし、EMドライブに疑心暗鬼な専門家については、こういった実験データについては、エラーによるもんだ。と消極的に認識しているとのことです。

2018年においては、ドイツのドレスデン工科大学がEMドライブの実験を行って、EMドライブが推力を生じさせたことは、地球の磁場が要因となっていたからではないのか。とジャッジしました。

これはEMドライブとしては、否定的な結果になります。

とは言え、EMドライブと同一のような推進装置を研究する、カリフォルニア州立大学のジム・ウッドワード氏については、「更に高い出力で実験をしていたとしたら、違った結果を得ることができたかもしれない。」と、ドレスデン工科大学の結論に異議を唱えているのです。

EMドライブ実現可能なのか?それとも実現不可能かがハッキリするには、依然として時間が必要になりそうです。
 
 
 
EMドライブというのは、夢の装置ではありますが、これこそがきっちりと実現できるとすれば、物理の法則そのものを見直さなければならないので、混乱が生じることでしょう。

ですが、現在に至るまでも、天動説から地動説に常識が一変するなど、長く信じられていた常識が崩れ、科学が斬新な進化をとげる瞬間が幾度となく訪れました。

ひょっとしたら、今回のEMドライブにおいても、現在に至るまで信じられていた常識も崩れる、要因となることもあり得ます。

EMドライブというのは、実現不可能なものなのか、実現可能なものであるのか、この先の展開から、目を離すことができません。

皆さんはEMドライブというのは実現可能だと思いますか?それとも実現不可能だと思いますか?