【戦闘機最速】世界最速マッハ3を超える戦闘機とは?

MiG-25の戦闘機のイメージ

戦闘機には「速度」の限界があるというのは皆さん、知っておられるでしょうか?
「速度」が上がっても「エンジン」が耐えられないというものです。

それ以前に、人間の「肉体的限界」もあります。
そのため「特殊加圧スーツ着用」するのですが、「戦闘機」の性能が向上しても「人間の限界値」というのは必ず「制限」があるので、「戦闘機」で重要なことは「総合的バランス」という事になります。

それでもこの結論に至るまで、日進月歩を積み重ね、失敗も同時に積み重ねて、結論に至ったのではないかなと思います。

さて、本日はアメリカの戦闘機で最速と言われている「F-15イーグル」「F-22 ラプター」より速い戦闘機とはどんなものだったのかを紹介させて頂きます。
 

戦闘機の超速飛行という、「マッハ3の壁の存在。」

 
戦闘機の速度が上昇し、音速つまり「マッハ1」に迫ってくると、飛行が難しくなっていくのです。

これについてはジェット機を踏まえての、初期の超音速飛行を悲劇といわれるようなものになりました。

ですがこの音の壁は、1940年代なら「実験機」によって、更には1950年代ともなれば「実用機」によっても突破されたのです。

それからひとたび、音の壁を突破してしまうことで、徐々に「マッハ2レベル」の超音速機も現れることが起こります。

その時期になると、戦闘機の研究がそのまま開発するとなると、「マッハ3レベル」の戦闘機であろうともやがて開発できるということも期待され、実際のところ、「音の壁」を少し突破した頃にいち早くマッハ3レベル戦闘機の開発が進められるという状況でした。

ところが、「マッハ3すぐ近く」に関して、これまでなかった「壁」が存在している事になります。

まさにそれが「熱の壁」なのです。

「航空速度」が上昇するということは、高速な機体の移動の影響で、空気が物凄い勢いで圧縮されてしまい「断熱圧縮」によって高温の状態になった空気に機体が加熱が行われ、高温となります。
(*摩擦熱ではありませんので注意)

分かりやすく言うと、「マッハ3」で飛行を行なう戦闘機については、局部的に摂氏1,000度以上の熱を有することになるのです。

戦闘機に使用されるよくある構造材(アルミニウムやジェラルミンなど)というのはこの熱に耐えることができないため、機体の空中分解が生じます。すなわち材料工学的な耐熱性が原因の「限界速度」となるのです。

一般的に考えて「マッハ3前後」「熱の壁」の領域になります。

「熱の壁」を超えるとなると、「融点の高い耐熱素材」を使用した設計が必要不可欠になってきます。

現在のところ、主として使用されるものは加工困難な「チタニウム」、重みのかさむ「鉄」、脆くて使い捨ての「耐熱セラミック」等が存在しています。

いずれも設計上さほど効率が良いとは言えない素材となっていて、論理的としては突破も実現可能ですが、経済面ではさほど現実味がありません。
 

世界最速の戦闘機と称されているのは?

 
ハイスピードの乗り物としまして先ず最初に思い浮かべるのが「戦闘機」になりますが、それらのうち最も速い戦闘機というのは果たして何でしょうか?

最速記録を所有している戦闘機と言えば、1970年代において活躍した「旧ソ連製のMiG-25 フォックスバット」になります。

MiG-25の最高速度とは「マッハ2.83」が公式の最速記録となっているとのことです。

MiG-25は、敵において戦闘機や爆撃機を迅速に迎え撃つ「高々度迎撃用の戦闘機」としまして創られたのです。

そういう理由から、「速度性能」を向上させたというわけです。

ところで、このMiG-25、カタログ性能上については「マッハ3」における「飛行が可能」、となっていたらしいですが、厳密に言えばエンジンに対する負担を回避するため「マッハ2.8強」しかスピードを出してはいけなかったとの事です。

ですが、エンジンのトラブル覚悟ならば「マッハ3」でも可能との説もあって「イスラエル上空で地対空ミサイルから逃避することを狙ってマッハ3出した」というような噂が存在します。

しかしながら、このことは真偽がはっきりとしていませんので公式な記録ではありません。

そういうわけで「戦闘機の最速記録はMiG-25のマッハ2.83」とする資料がほとんどです。

MiG-25をベースにして改良型だという「MiG-31フォックスハウンド」の方が高速だろうと思われることが多いのですが、各種専門マスコミであっても「戦闘機最高速世界記録」「MiG-25」と公表されています。

MiG-31は速度性能を少しだけ犠牲として他の機能を改良させたそうです。

戦闘機でなくて、より一層、拡張して「開発された軍用機」であれば、「アメリカの偵察機SR-71ブラックバード(退役済)」「マッハ3.2」を発揮しています。

これまでの説明で疑問をもった人もいるかと思います。

「それだけ旧式の戦闘機が速度記録を持っているの?」

もうお分かりだと思いますが・・。

最新式の「戦闘機」が最も速いのではないということなのです。
 

戦闘機とは「最高速度」を重要視しない?

 
現在では戦闘機の最高速度スペックというのは追究が行われなくなって、「F-22ラプター」であっても「最大速度はマッハ2.3程」です。

エンジン性能の限界、速度に影響を受ける「空気抵抗」、スピーディーな機体の移動のことを考えて空気が物凄い勢いで圧縮されてしまう「断熱圧縮」によって機体が加熱されてしまうといった条件から、戦闘機の速度性能に関しては「マッハ3」程で限界となります。

現在では、アフターバーナー(エンジンの推力増強装置)を使わないで巡行速度がマッハ1を超過する事が能力の高い戦闘機の条件になります。

そのことを「超音速巡航性能(スーパークルーズ性能)」と呼んでいます。

要するに「一瞬しか発揮できないマッハ3と比較して、安定して「マッハ1以上」で航空できる方が「トータル的に良い」ということなのです。

F-22については「超音速巡航」ができる戦闘機です。

余談ですが、日本国内の航空自衛隊が備える「F-15」の最高速度につきましては「マッハ2.5」となります。

ですが、持続時間制限を受けることのない最高速度に対しては「マッハ2.3」であって、「マッハ2.3」を突破し公称最高速度の2.5迄はエンジン吸入空気温度その他の制限から1分間に制約されております。

現代では相当な最高速度性能と言います。だからと言って、アフターバーナー不使用においての「超音速巡航」は行えません。

そして、カタログ上の性能であるので、実質上の運用であれば各種条件によって「最高速度性能」については低下してしまいます。

将来的に、よっぽどの技術の向上がない限り、「マッハ3」の速度を有する戦闘機は開発されないと言えます。

ですが、「超音速巡航(スーパークルーズ)」を果たす戦闘機については増加していくのはないでしょうか。
 

「MiG-25」のオモシロ裏情報

 
「戦闘機」というのは「車」と一緒で「日進月歩」の仕方がシンプルで「速度」「耐久性」などがどんどん上昇していく事が「ハイスペック」への道なのかと思っていましたが、「戦闘機」においては決して、そうではなく、「スピードの限界値」「人間の肉体的限界値」とのバランス感覚が重要という事が理解出来ました。

「速度」が速すぎて、「人間が操縦しきれなかったら」「戦闘機」としての意味が全くありません。
その「人間が操縦しきれなかったら」の理由が「肉体的限界」であって、その「肉体的限界」「戦闘機」の性能が上回っているという現象とエンジンの連続的可動とのバランスがもの凄く難しいところがあるようです。

公式発表では「MiG-25」が戦闘機の中で最速という事になりますが、ここでは「MiG-25」のオモシロ裏情報として色々と紹介させて頂きたいと思います。
 

半導体においてターゲットに誘導

 
MiG-25の機体のデザインに関しては、これまで世界の戦闘機には見られなかった特徴を持っています。
くさび形インテークがある平面的な側面空気取り入れ口、双尾翼、薄い台形の低アスペクト比の翼を装備しており、エンジン2基は胴体尾部周辺についている。

この配置により、当時においては記録的な速度すらも加速するということができて、このクラスの戦闘機では革新的な操縦性を実現可能になりました。

更には機内の無線電子機器が、半自動でMiG-25を標的にして誘導可能になっていたのです。
速すぎる接近速度においては、普通の人間の反射神経が間にあわなかったため、これは必要不可欠だったと言われています。
 

熱い戦い

 
速度において「マッハ2.5」を上回ると、戦闘機の温度が「摂氏300~400度」に至るまで上がるので、「MiG-25」の機体には「一般的な材料」を用いることは不可能でした。

アメリカが起用した「チタン」も発案しましたが、ロシアの設計士は「銅鉄(ニッケル編み綱)」に重点を置いて最終的にはメカニズムの80%においてこれを使用し、残りを「チタンと耐熱アルミ合金」にしたそうです。

それに伴って機体が極めて重量が重くなっています。

このこれまでなかった材料の予想外の効果としまして言われるのが修理の手軽さで、駐機場で溶接を行なう事が出来ます。
 

アメリカの不安感

 
1967年7月に実施された「モスクワ・ドモジェドヴォ空港における航空ショー」をうけて、MiG-25が突然に登場し、上空を猛スピードで横切っていったのです。

念入りにプロデュースされていたこのフライパスの威力は凄まじく、非常に大きいショックを受けた西側の戦闘機専門家は、ソ連の思惑くのままにその実体を越す過大な評価を下したのです。

アメリカ空軍首脳においてさえ公表された機体と同じ程度の機体を自軍に不足していると考慮し、ソ連の爆撃機に加え、戦闘機にも緊迫感を募らせていったのです。

「MiG-25」のその最高速度やノズル、「空気取入口の分量」からアメリカは「ターボファンエンジン」を搭載した「航続距離の長い極めてハイスペックの機体」だと推測したのです。

そのころのアメリカの戦闘機ならば、「MiG-25」と同じ程度の戦闘機は皆無として不安感を抱き、「F-15」といった「ハイスペック戦闘機」を新開発する事となったというわけです。
 

亡命したくなってしまった!

 
ソ連軍の「ヴィクトル・ベレンコ上級中尉」が1976年9月6日、アジア極東の軍用空港より「MiG-25P」にして脱出して、その状態で北海道において着陸。政治亡命を求めたのです。

アメリカの専門家は「MiG-25P」を分解して、研究したといいます。

これら関する調査によって、「MiG-25」はドッグファイトを対象とした「制空戦闘機でなくて」、一撃離脱を極めた「迎撃機」という事が発覚しました。

「MiG-25」「ソビエトの防空システム」を構成している駒のひとつに過ぎず、「MiG-25」の脅威と言うのはただの西側諸国の過剰評価であった事がわかったのです。

この亡命撃はソ連からすれば大きな衝撃でしたが、それが理由で「MiG-25」は改善され、戦闘実効性が上昇させる事に繋がります。
 

戦闘機用エンジン

 
本機が実装しているツマンスキー「R-15BD-300」エンジンというのは「高々度迎撃」といった任務に向けて、「上昇力・高々度性能」に限って追求したことから、ターボジェットと言うよりはむしろ「ラムジェット」みたいな「低圧縮のエンジン」にて、「高々度での燃焼効率」に優れ、今日現在、扱われている「戦闘機用エンジン」にとっては引けはとらないものとなっています。

ですが低空、低速域においての燃焼効率はかなり劣悪で航続移動距離も短く、エンジンの消耗さえも凄まじいので、ちょくちょくエンジンの交換が求められました。

最後になりましたがなお、冷戦終結後に各基地に保管していた戦闘機エンジンなどの冷却用のアルコールを関係筋達において、そっくりそのまま飲用してしまったといった声があるのです。

特に「MiG-25専用のアルコール」というのは非常に純度が高く、一番、美味しい味であったと評されています。